サクランボ ミニ知識

【サクランボの主な品種について】
みなさんは、どんな種類のサクランボがお好きですか?

☆佐藤錦・さとうにしき☆

大正11年東根在住の佐藤栄助が味は良いが日持ちの悪い「黄玉」と日持ちが良いが、固く酸味の強い「ナポレオン」を掛け合わせ両者の長所を持った苗木の交配に成功しました。「佐藤錦」はサクランボの品種の中では最も糖度が高く、真っ赤になり別名「赤い宝石」と呼ばれ、とても人気があります。6月中旬頃から収穫できます。

☆ナポレオン☆

ヨーロッパ系の晩生種で、日本以外ではイギリス、フランス、アメリカなどで栽培されています。果実にはまばらな赤い斑点があり、ハート型で大粒です。果肉は淡い黄白色で、果皮が固く、歯ごたえがあります。程よい酸味があり、古くから缶詰用に栽培されていました。収穫期は「佐藤錦」よりも遅く、6月下旬です。このナポレオンはフランスの英雄ナポレオンよりも早く存在していたのに、どうしてこの名が付いたのかって? それはナポレオンがセントヘレナで没した後、ベルギーの王様が1821年にナポレオンにちなんで命名したということです。日本では明治時代に「那翁」と呼ばれていました。

☆ジャボレー☆

サクランボの中性品種で6月中旬に収穫できますが、真っ赤になってとても甘そうに見えますが、実はあまり美味しくありません。しかしサクランボ酒やサクランボ染めにはこのジャボレーしか使いません。サクランボ染めは薄黄色~薄桃色になります。サクランボ酒はきれいなピンク色になります。

☆南陽(なんよう)☆

1957年に山形県農業試験場置賜分場でナポレオンの交雑実生のなかから選抜されたものです。大粒といわれるナポレオンよりも一回り大きく9~11gくらいになります。甘み・酸味も程よくあり、ジューシーで、すばらしい晩生種ですが、着色があまりよくなく黄色味がかっているのが唯一の欠点ですが素晴らしい美味しさです。収穫が梅雨の時期にあたるなどにより収穫は減っているそうです。佐藤錦・ナポレオンよりも遅い時期に出回ります。

☆高砂(たかさご)☆

結婚式の高砂や~といった感じのおめでたい名前です。これは明治初期に欧米から入った「ロックポートピカロー」が、明治後期に日本名に名称統一されたものです。品種名が横文字なのでわかりにくいとして名称統一されたものには、「日の出」「珊瑚」「福寿」「琥珀」「深紫」「養老」「那翁」などがあります。どれもめでたい名前がついていますね。今も名前を聞くのは「日の出」ぐらいで、「那翁」は原名の「ナポレオンビカロー」から「ナポレオン」のほうが定着しています。さくらんぼの日本一の産地、山形県では高砂が露地物で6月初め~20日頃までと一番早く出回ります。

【サクランボとハチの関係】
果樹園うめつのサクランボ畑には、蜂の巣があります。
それも、きっと、みなさんが見たこともないような蜂の巣です。
どんな巣? どうして蜂の巣があるの?? そんな疑問に。

左の写真は、マメコバチ(?)の巣です。

(んっ?! 蜂はマメコバチではないと、じぃ・はじめちゃん。じゃ名前は?と聞いたら、「わかんね~ハチはハチでないか~」だって。蜜を集めるからミツバチだそうです。←え~~~!!私はジバチかなぁーとも思うのですが。)
ドラムカンに竹を切ってハチの巣にしているんです。
サクランボはハチで交配するので、うちの畑で飼っているわけです。

【サクランボ畑とハチについて】

サクランボは自分の花粉では受粉できません。
それで、サクランボの畑には佐藤錦の他にナポレオンや南陽などの品種を植えます。
花の時期はそれぞれ違っていますが、厳密に言うとめしべの受粉可能な日数が違うのです。佐藤錦は特にめしべの受粉可能日が2~3日と短く、この時期に霜が下りたり(遅霜)、気温が低かったりするとハチが活発に活動しないので、不稔(ふねん:実がつかないこと)になります。佐藤錦の出来不出来はここで決まります。

サクランボにはハチの働きがかかせません。
よくフワフワとした毛で受粉している作業をテレビでやっていますが、あの作業はやりません。(あれはきかね~って、じぃ・はじめちゃんが言ってます。←何がきかねのや?ですが)
あの~内陸言葉わかります?
あくまでも自然に~がじぃさまのモットーです。

ハチ達は冬、冬眠するんです。ドラム缶巣箱は年中畑に置いてあります。
春になり、ハチはサクランボだけでなく、そこら中を飛びまわって蜜を集めます。サクランボの前はまず桃の花かな? ハチが元気でないとサクランボは実をつけません。

ハチは竹に卵を生んで増えていくそうです。毎年少しずつ新しい竹を入れてやると新しい家に住み返していくんですって。最初は卵入りの竹を分けてもらって少しずつ増やしていったそうですよ。

これはみんな、じぃ・はじめちゃんに聞いたお話です。